過激な日々。

ここでは、ちっちゃい女「もん」の、過激な毎日を綴っていきます。 毎日考えていることや、思うこと。 時には乱暴になったり、好きな詩を綴ったり。 少しでも心に留まったら、そっと言葉をください♪

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ショートストーリー。第七回。

●この記事の楽しみ方。

1・「続きから」の中に、最初に動画が用意されていますので、それを再生してください。
2・曲が流れ始めたら、その曲を聴きながら、その後に用意されているショートストーリーをお読み下さい。
3・読み終えましたら、お時間がある方は、小説の内容を反芻しながら、もう一度動画をご覧下さい。

では、内容が気になる方だけ、続きからどうぞ。











タイトル【小さい人】


いる。
確かに、いる。
私の目の前だ。
会議中にもかかわらず、いる。

今の状況を整理しよう。

まず、時間は午前だ。私の企画した事案を元に、部署の数人を交えて、会議室で会議の真っ最中。
卓上には膨大な資料と、ノートパソコン。そして、全員に出されたのどを潤すための緑茶のボトル。
それらを前に、プロジェクターで出した映像を、同僚の田村君が私の代わりに説明している。
私は、その彼の横で机に座りながら、立案者としてのコメントを待っている状態だ。

田村君の熱弁は何処までも奮い、場の空気を心地よい熱気に変えている。すばらしい能力だ。
私は後半の一部で、なぜこの企画を立案したのか、という根本的な事柄だけを喋ればよい。あとは、田村君が纏めてくれる。

しかし。
しかしだ。
いる。

間違いなく、私の目の前にいる。





ノートパソコンのモニタの影から、こちらを除く小さな人。




…。
これはいったいどういうことだろう。
多分、彼(性別ははっきりしないのだが)は裸で、服らしい物がない。
だが、我々のような体のつくりでは無いようで、いまいち特徴を表現しづらい。

その彼が、さっきから画面の後ろにいるようで、時々こちらの様子を窺うのだ。

…こういった場面を、昔に漫画で読んだような気がする。
それとも、映画だったか。
それでは、この「彼」に構って、会議そっちのけになった主人公が、会議真っ最中の上司から怒られる、というコメディーだったはずだ。
その漫画(映画?)では、会議を妨害したと言うことで、きっちりと上司からお灸を据えられていたはず。

私は、そんな間違いは起こさない。

こちらの様子を窺うその彼の顔は、多少の不安はある物の、私の出方を待っているようだ。
口元に、うっすらと笑みを浮かべているようでもある。
私とコミュニケーションでも取りたいのだろうか。

しかし。

私は、彼のことを無視する。

何故なら、構う理由が無い。
もしかしたら、仕事で疲れた私の目にだけ写る、幻覚の可能性だって捨てられない。そんな幻覚を相手にしたのでは、仕事が出来ない。




まるで、無意味だ。


構うことなど。




田村君の説明が一段落した。
いよいよ、私の出番だ。


「白坂主任、立案の説明をお願いします」


台本通り、田村君は私に説明を促した。
その場で立ち上がり、手元のマイクを握って、会議室を一望する。

「えー、主任の白坂です。この企画につきましては」




「彼」が、物凄い鼻息を吹きながら、興奮して私の話を聞こうとしているのが見えた。




無視した。


そのまま私の説明は続き、会議室を良い意味での緊張した空気に変えていく。


「彼」は、出っ歯だ。



いや、そんなことはどうでも良い。今の私には必要のない状況だ。
今は、全力を注いでこの会議を成功させなければならない。



「彼」は、小さいメモ帳を取りだして、私の話をメモしだした。



ちょっと待て。
何処にメモ帳を隠していた。
お前、全裸だろ。
全裸だろ。


おっと。
無視しなければ。



ペンは、耳に引っかけていたのかな?



だから、違う。気にしちゃいけない。
気にするんじゃない。俺。



あ。
正座してお茶呑んでる。
しかも、幸せそうに一息ついてる。



だから、何処からお茶を出した。



「白坂主任、補足の説明はありませんか」



田村君から、急に言葉を求められた。
企画の説明が終わり、自分の進行で不安が残りそうなら、私に話しを持ってこいと説明してあったので、補足説明を求めるのは当然だろう。

私は不自然な咳き込みをし、資料にもう一度目を落として。



「…ん。補足は必要ない」
「分かりました」



まぁ、田村君の説明なら、この場にいる上司や部下に、全ての説明を理解させただろう。
私が手を出すほどではない、きっと。
完璧な説明だった。
あとで、田村君に食事でもごちそうしよう。



落ち着いた。



「彼」も落ち着いた。



消えてない。白熱した会議だったというのに。
まぁ、何処かに行くにしても、気になって仕方なかっただろうな。


こうして、会議の間中、見続けるようになりそうだ。


【Fin】
スポンサーサイト

コメント

途中ホントにコメディーぽくて笑えました。

最後、
>気になって仕方なかっただろうな。
>こうして、会議の間中、見続けるようになりそうだ。
の部分がよくわからなかったのですが、この「彼」は一体誰なんだろう。。自分自身?それとも誰か?

 そうそう、「いや、別に。全然気にならないし。むしろなるわけがないし(チラッチラッ)」ってのが人間の性分ですよね。
 小生もなります。バイト中に「レジに気をつけながら、返却作業してるし。きをつけまくりy
「あのー、すみません」
 「オオゥッ!Σ(ノ゜Д゜)ノ」

ってなりますからね。


 っていうか初めてコメントとかで顔文字を使った気がします。これが最初で最後でしょう。 うん、ありえないけど、人間の動作としてはありまくる。面白かったです。

「彼」は、出っ歯だ。

に、思わず ぷっ! 夜中に携帯から拝見させてもらって笑いをとられるとは思っていなかったなぁ。

もんちゃんの構想はジャンルにとんでいて面白い。
ショートの6とはぜんぜん違う。5とも しかり。
気分転換になったよ。5が私の波長に一番合うけれど
どれもこれも愉しいわ。

エリさん。

コメレス、遅くなりましてごめんなさい。

このお話で笑って頂けて、恐縮です。
最後の、
>気になって仕方なかっただろうな。
>こうして、会議の間中、見続けるようになりそうだ。
というのは、もし消えてたら、「気になって仕方なかった」ということと、「会議の間中」、気になってる主人公は、「見続ける」っていうことだったんです。

分かりにくくてすいません^^
以後、精進いたします。

こめんと、ありがとうございました。

ぴえーるさん。

そうなのです。
気にしないようにしようと考えると、反対にチラチラ見てしまうのです。

人の心、意外に簡単なのかも知れませんね。
うふ。

こめんと、ありがとうございました。

kaffeさん。

お久しぶりです。コメレス、遅くなってすいません。

喜んで頂けて、嬉しい限りです。
あの5は、実はそんなに構想を練らずに書き込んだものなんですよ。
で、書いている内に「こんなストーリーにしよう」って固まった物で。
出来上がりを読んでみて、意外に私も気に入るお話に仕上がっていたので、そのままアップしました。

6は、謎のままにして置いてくださいw
多分、その方が面白いので。
えへ。

こめんと、ありがとうございました。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://monmonn.blog70.fc2.com/tb.php/193-06e3aafd

 | HOME | 

最近の記事+コメント

プロフィール

もん。

Author:もん。
既に体の小ささは私の履歴書として胸を張る状態に。
すったもんだを経て、何とか仕事と住居を見つけることに成功。
地元の母様を守ることも出来て、満足満足。
相変わらず仮面ライダーも大好きで、次回のディケイドってどう?と眉間に皺を寄せる生意気なライダーファンとなりました。
そんなちっちゃい26歳。今年は27ですなぁ。
※プロフィール画像は、フィクションということにさせてください。
 うふふ。

フラッシュ クロック 「傀儡人間」

来てくれた人々の足跡数。

月別アーカイブ

カテゴリー

カレンダー(月別)

09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。